若草第一病院ブログ 2017年 12月

口腔ケアによる誤嚥性肺炎予防

2017年12月26日

今回は、誤嚥性肺炎の予防に重要な口腔ケアについてご紹介します。
誤嚥性肺炎は、口の中の唾液や細菌が誤って気道から肺へ入り込み発症します。睡眠時には「ムセ」が出ないことがあり、誤嚥は夜間に起こりやすく、繰り返すことで誤嚥性肺炎を引き起こします。
誤嚥すると必ず肺炎を発症するわけではありませんが、高齢の方や体力・抵抗力が衰えている方は危険性が高くなります。 予防のために、日頃から口腔内の環境を清潔に保つことが重要です。
口腔ケアは、うがいやブラッシングを食前・食後に行い、歯の無い方はスポンジやガーゼを使用して行います。寝たきりの方に対しては、睡眠前の実施も重要です。
その他にも口の機能を保つために、口腔運動やマッサージも大切となります。
ぜひ肺炎予防に取り組んでみてください。

口腔運動

口腔運動

当院ご利用患者さん・ご家族さんで口腔ケアや口腔運動について詳しくお知りになりたい場合は、リハビリスタッフか病棟看護師にお声かけください。

 

若草第一病院 呼吸器ケアチーム

がんの放射線治療 ― ゾーフィゴ静注治療 ―

2017年12月20日

ゾーフィゴは、2016年に承認された新しい抗がん作用を持つ放射線医薬品です。
当院では2017年1月より、ゾーフィゴ静注(塩化ラジウムRa-223)によるがん放射線治療を開始しました。
この治療は骨転移のある去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)で、内臓転移のない方に治療の適応があります。
ゾーフィゴは、アルファ線と呼ばれる放射線を出す「ラジウム-233」という放射線物質が含まれた、放射性医薬品です。ゾーフィゴを注射すると、代謝が活発になっている骨の転移巣に「ラジウム-233」が集まり、そこから放出されるアルファ線が骨転移のがん細胞の増殖を抑えてくれます。
治療で使用されるアルファ線はエネルギーが高く、細胞を破壊する力が強いという特徴がありますが、アルファ線の力が届く距離は0.1ミリ未満と短いことから、正常細胞に影響を及ぼすことは比較的少ないとされています。

ゾーフィゴ静注

【出典:バイエル薬品株式会社ウェブサイト ゾーフィゴ®について<https://www.xofigo.jp/ja/patients/about_xofigo/>】

来院していただき採血を行い、結果を確認したあと注射をして帰宅となるので、他の抗がん剤治療と比べ短い時間で治療が可能です。(治療時間は数分程度です。)
治療期間はゾーフィゴによる治療効果を十分に得るため、4週間隔で全6回行ないます。
対象症例のご相談やご不明な点がございましたら、下記 予約センターまでご連絡ください。

お問い合わせ・ご予約

若草第一病院 地域連携課 予約センター

TEL 072-988-1409

 

若草第一病院 放射線課

STOP!ノロウイルス感染症

2017年12月15日

1.ノロウイルス感染症とは?

ノロウイルス感染症は、乳幼児から高齢者までの幅広い年齢層に、急性胃腸炎を引き起こす、ウイルス性の感染症です。ノロウイルスに一度感染したからといっても、免疫の持続期間が短いため何度もかかります。 主に冬場に多発し、11月頃から流行が始まり12~2月にピークを迎えますが、年間を通して発生します。 原因ウイルスであるノロウイルスの増殖は人の腸管内のみですが、乾燥や熱にも強いうえに自然環境下でも長期間生存が可能です。感染力が強く、少量のウイルス(10~100個)でも感染・発症します。

 

2.どんな症状?

潜伏期間:12~48時間
症  状:突発性の嘔吐・吐気、腹痛から水様性の下痢

 

3.かかってしまった場合の対処

有効な抗ウイルス剤がなく、対症療法となります。「脱水症」にならないよう、症状が落ち着いた時に、少しずつ水分を補給してください。

 

4.感染を拡大しないための対策

感染経路を知っておきましょう。

実際の対策

  • ・カキなどの二枚貝は十分に加熱して食べる
  • ・トイレは日頃から清潔に保つ(便座、ドアノブ、スイッチなど)
  • ・トイレのあとはしっかり手洗いをする
  • ・感染者の吐物や便は速やかに処理し、塩素系消毒薬で消毒する

当院では手指衛生の啓発、1日2回の環境消毒、嘔吐・下痢症状の早期発見など、かからない・うつさない・ひろげない ノロウイルス感染症対策を実施しています。

 

【参考・参照サイト:SARAYAノロウイルス感染症とは?

http://family.saraya.com/kansen/noro/index.html>2017.12.06アクセス】

 

若草第一病院 感染対策チーム

第18回日本クリニカルパス学会学術集会 開催報告

2017年12月05日

平成29年12月1~2日、大阪国際会議場を会場に、
「思いやりクリニカルパス ― 明るく、優しく、健やかに ―」をメインテーマに掲げ、
第18回日本クリニカルパス学会学術集会が開催されました。
今回、当院の山中院長が学術集会会長を、当院のクリニカルパス委員会が実行委員を務めました。

 

開会式

第18回日本クリニカルパス学会

各会場では立ち見が出るほどの盛況ぶりでした

第18回日本クリニカルパス学会

第18回日本クリニカルパス学会

 

パネルディスカッションでは活発な議論、意見交換がなされました

第18回日本クリニカルパス学会

第18回日本クリニカルパス学会

 

一般口演やポスター発表では発表に熱心に聞き入る参加者の姿が印象的でした

第18回日本クリニカルパス学会

第18回日本クリニカルパス学会

 

第18回日本クリニカルパス学会

第18回日本クリニカルパス学会

 

2,800名を超える医療に携わるさまざまな職種の方々にご参加いただき、本学術集会では、最多の動員数となりました。 今後のクリニカルパスの発展を期する熱気あふれる大会となりました。
ご協力いただきました皆さまに心より感謝申し上げます。

 

若草第一病院