栄養と健康 ~鉄、不足していませんか?~
2022年12月09日
鉄は、主に血液中で全身に酸素を運ぶ働きをしています。ダイエットや好き嫌いによる摂取不足、不規則な食生活などが原因で鉄が不足すると、めまいや立ちくらみ、頭痛、息切れ、疲れやすくなるなどの症状があります。
子供の成長期は男女とも、また妊産婦も鉄の必要量がさらに増加するため、鉄不足になる事があります。
鉄を意識した食事のポイント
鉄を多く含む食品をとりましょう
・レバー、牛肉や豚肉の赤身、カツオやイワシ、まぐろの赤身など。缶詰もOK
豚レバー60g=7.8mg 牛もも肉80g=2.2mg カツオの刺身5切れ=1.5mg
・ほうれん草、小松菜などの青菜類。豆腐や納豆など大豆製品
ほうれん草70g=1.4mg 木綿豆腐1/2丁=2.3mg
主食·主菜・副菜を組み合わせましょう
- 植物性食品に含まれる鉄は、動物性よりも体に吸収されにくいため、肉や卵など動物性のたんぱく質と、芋類や果物などに多く含まれるビタミンCを一緒にとると、より鉄の吸収が良くなります。いろいろな食品を組み合わせてとる事が大切です。
鉄の吸収が悪くなる食べ方を避けましょう
・コーヒー、紅茶、緑茶などに含まれる「タンニン」は、鉄の吸収率が下がってしまうため、飲む場合は食後しばらく時間をあけてから飲みましょう。食事中に飲むお茶は、タンニンの少ない麦茶、ほうじ茶をおすすめします。
摂りすぎに注意!
通常の食事で鉄を摂りすぎる事はほとんどありませんが、サプリメントや鉄を強化した食品を長期にわたって摂りすぎると便秘や吐き気といった胃腸症状や鉄過剰症を引き起こす場合がありますので、サプリメントは記載された用法容量を守りましょう。 また、C型肝炎の方は、鉄の制限が必要となる場合もあるためご注意ください。
若草第一病院 栄養課