がんの放射線治療

2019年03月19日

放射線治療とは

 放射線治療は、手術、化学療法とならび、がん治療の3本柱のひとつで、部位や症状によっては手術と同等以上ともいわれています。
 放射線治療は放射線を照射し細胞の中にあるDNAを損傷させます。損傷はがん細胞だけでなく正常な細胞にも起こりますが、がん細胞は正常な細胞に比べ回復力が遅いので、がん細胞が回復する前に繰り返し照射することでがん細胞を死滅させることができます。

 

放射線治療の利点

 放射線治療は身体への負担を抑え、治療後の副作用も少ないという特徴があります。また、手術で臓器を切除することなくその機能を保ちながら治療ができるので、身体的にも精神的にも負担を軽減できます。
 特に体力的に手術が難しい高齢の患者さんや、他の病気などで治療が行えない患者さんにとって有効な選択肢のひとつです。
 患者さんの生活面では腫瘍による骨折の予防、神経圧迫によるしびれや痛みを和らげる緩和照射もとても有効です。

 

より精度の高い放射線治療

 当院の放射線治療では、がん細胞には高い放射線量を与え、がん細胞に隣接する正常細胞にあたる放射線量は低くおさえることのできる、IMRT(強度変調放射線治療)などの高精度放射線治療が可能です。
 また、各治療日の患者さんの位置や体内の臓器の大きさの違いなどによって照射位置がずれる場合がありますが、このようなずれを修正する技術IGRT(画像誘導放射線治療)を用いて腫瘍位置を正確に捉え、より精度の高い照射を行えるので、副作用を少なくし高い治療効果が期待できます。

放射線治療

放射線治療

 

 放射線治療専門放射線技師、放射線治療品質管理士が在籍し、計画の検証と、装置の精度管理を行い、正確で安全な放射線治療を提供出来るよう、取り組んでいます。

 

若草第一病院 放射線課