臨床工学技士のお仕事 ―血液浄化療法業務編 ―

2018年01月23日

病院におけるME(臨床工学技士)の業務には医療機器管理業務、手術室業務、集中治療室業務、呼吸療法業務など様々なものがあります。今回はその中のひとつ、血液浄化療法業務についてご紹介します。

 

血液浄化療法は血液を体外に取り出して、その中から疾患の原因となる有毒な物質を取り除く治療法です。
最も広くおこなわれている血液浄化療法は、慢性腎不全の患者さんに対する透析療法です。

 

臨床工学技士は人工透析装置の準備や操作、保守点検や、人工透析に使用される水の水質の維持、血流測定などの管理をおこなっています。また、患者さんの状態は変化していきますので医師、看護師と連携して適した器材の選択、透析治療条件などを提供しています。

 

透析療法以外の血液浄化療法として、
潰瘍性大腸炎やクローン病には白血球除去療法(GCAP、LCAP)、
免疫疾患では二重膜血漿交換療法(DFPP)、高コレステロール血症はLDL吸着療法、
肝硬変などの病気で腹水が溜まった状態にある患者さんには腹水濾過濃縮再静注法(CART)などの特殊な血液浄化療法(アフェレーシス療法)もおこなっています。

 

臨床工学技士

ME課では患者さんに安心して治療を受けていただけるよう、
引き続き『 安全で安定した医療機器の提供 』に日々努めてまいります。

 

若草第一病院 医療技術部 ME課