「おうちでリハビリ」
2024年02月22日
「おうちでリハビリ」
わかくさ老人訪問看護ステーション 小阪サテライト
理学療法士 植本 護
寒い日が続いたかと思うと2月とは思えない暖かい日もあり、体調管理が難しい日が続いています。
体調に気をつけてお過ごしください。
さて、最近は“リハビリ”という言葉が一般的にも認知されてきたように思います。
“リハビリ”と聞くと、
病院で通院しながらリハビリをする。
病院に入院している時にやってもらえる。
という印象を持たれている方も多いのではないでしょうか。
私たち、訪問看護ステーションに勤務する、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のスタッフは、通院が難しい方や自宅内での生活が不安な方に対して、自宅や施設に訪問してリハビリを実施しています。
転倒予防や安全に外出する為の筋力強化やバランス練習、安心安全に生活をする為の自宅環境の提案や調整、家事動作の獲得に向けた練習や就業支援、嚥下機能の維持・改善、言語障害に対するアプローチやコミュニケーション方法の確立など、様々な関わりをさせていただいています。
私が理学療法士として、訪問でリハビリをさせていただいている中で特に気にかけている事は、
「習慣」
になります。
色々な方と関わらせていただく中で、元気な方やリハビリで改善を認めやすい方ほど、自発的に動かれていたり、やりたい事があるという方が多い印象があります。
自宅でリハビリを進めていく中で、自らがリハビリを行えるようにする事が大切になりますが、運動を習慣化していく事はとても難しいと思います。
そんな中で良く提案している事が、「ながら運動」になります。
人には絶対に習慣があり、その習慣が今の自分を作っています。
食事や着替え、歯磨きやお風呂、家事やTVを見るなど、生活の中で必ず行っている事があると思いますが、そこに運動をプラスするのではなく、普段の習慣の中に運動を入れ込んでしまうという事です。
例えば、歯磨きや家事をしながら踵上げ・片足立ち、TVを見ながら立ち座りをする、等々。
回数は1回でも良いと思いますし、意識してやろうとする事が大事と思っています。
また、ながらではないですが、食事の場所を変えて歩く距離を増やしてみるというのも一つです。
これらは、高齢の方だけでなく、若い方でも十分に効果の得られる考え方になると思います。
違う習慣を身につける事が出来れば、体が変化していくのは想像できると思いますが、それが難しければ、今の習慣の中身に目を向けて、変化させていく事で体を変えていく事が出来ると思います。
是非、ご自身でもやってみてもらい、身近にいる元気で健康になってほしい方にもお伝えしてもらえればと思います。