Patient Classification System Internatioanl(国際患者区分法学会) の学術集会に参加しました!
2017年10月24日
10月中旬にシドニーで行われたPatient Classification System Internatioanl(国際患者区分法学会)の学術集会に参加してきました。
区分法と名前はついていても、実際は、対象者の状態に合わせて、どのような、医療やサービスのマネジメントを行うかという学会で、サービスの質の向上や効率を上げるための勉強会と考えていただければと思います。
日本では、社会保険に加盟し、医療機関を受診すると一部負担金が支払われますが、その価格は、厚生労働省が中心となって決めています。
実はこのような公的価格がある国は世界で見ても少なく、多くの先進国では、保険会社(社会保険の場合もある)と病院との間で、1年間の予算を設定し、その金額を支払い、自己負担金がないというのが、多くの先進国のやり方です(アメリカは別です)。
オーストラリアもそのような国で、今の考え方の主流はActivity Based Funding つまり病院の生産性に合わせた予算設定という考え方で、このために、患者の疾患名や重症度が用いられていました。カンファレンスのワークショップではゲームオブスローンズ(連載テレビドラマ)の主人公のどの人がもっとも重症ですか、など工夫された研修が行われました。
私が発表したのは老人保健施設における、疾患別の減薬の効果とその内容についてです。高齢者では5剤以上を服用すると、様々な有害事象が出やすいということが分かっています。全国の老人保健施設では、入所後1か月で約6剤から5剤へと減薬がなされています。この研究はその内容と経済効果について検討して発表しました。減薬に伴う有害事象の割合は少なく、ほぼ適切な減薬がなされていたという内容です。
シドニーハーバーの虹です
シドニーは春でしたので、桜や藤の花が満開でした
施設長 大河内 二郎