摂食(せっしょく)・嚥下(えんげ)障害(しょうがい)とは
2017年06月19日
言語聴覚士:太田 鷹志
今回は摂食・嚥下障害について簡単にご説明します。
摂食・嚥下とは「食べ物を見て、口に運んで、噛(か)んで、送り込んで、飲み込む」までの一連の動作のことを言います。摂食・嚥下障害とはこれらの一連の動作が困難になることを言います。つまり、摂食・嚥下障害とは「飲み込みの障害」となります。
摂食・嚥下障害の原因は?
・脳血管障害(脳梗塞や脳出血など)
・心理的要因
・加齢に伴う筋力、機能の低下
など様々な要因によって摂食・嚥下障害は引き起こされます。
摂食・嚥下障害の症状とは?
・食事中によくむせる
・飲み込んだ後に口の中に食べ物が残っている
・食べ始めに比べ食事中、後に声質が変わる(ガラガラした声など)
・発熱を繰り返す
・体重が減ってきている
などの症状がみられます。これらの症状が続くようであれば、かかりつけ医等に相談してみてください。
当施設では、医師、看護師、介護支援専門員、管理栄養士、リハビリ(主に言語聴覚士)などでチームを組み、適宜摂食・嚥下障害の評価、訓練を実施しています。また、月1回以上、チームで食事場面の評価や話し合いを実施し、利用者様に安全に長く食べていただけるように関わっています。
「食べる」ことは生活していくうえで欠かすことのできない行動の一つです。長く安全に食べていくために、違和感があればすぐに相談していきましょう。