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集中治療室でのリハビリテーション2023.11.06

こんにちは。2023年も残りわずかですね。

今回は「集中治療室(ICU)の紹介です。

最近は略語や横文字が多く、私もついていくのに必死ですが、医療現場でも略語だらけで嫌になります。

そんな中皆さんは「PICS」や「フレイル」「ICU-AW」という言葉を聞いたことがありますか?今回はこんな言葉に関連したICUでのリハビリテーションについて紹介したいと思います。(安心してください。略語の話ではありません)

当院のICUは年間約300名の患者さんが入室してきます。そのうち治療を終え在宅に帰られるのは40%程度です。在宅に帰れない理由の1つが身体的虚弱や食事に関わる問題等です。

ICUでは当然ながら集中治療を必要とする重症患者さんが入室してきますが、重症が故の治療関連薬剤・安静・消耗が身体虚弱に繋がります。そこでICU入室翌日には、栄養・離床について多職種を行い「不動」や消化管の「不使用」を避け、廃用を起こさない取り組みをしています。この取り組みは2018年より開始し、当初はICU退室時には車いすで退室できる患者さんも増えました。(座位退室率2018年16.4%→2023年39.6%)

そうした取り組みの結果患者さんが自宅に退院されると聞くとモチベーションとやりがいに繋がっています。

写真の患者さんは、脳卒中で搬送後3日後には装具を付けて歩行練習を始めています。

写真掲載についてはご本人への説明とご家族の承諾を得て掲載しています。