院長 錦見俊雄の英文論文が発行されました
2026年10月01日
Google Scholarの引用回数が15,950回を超えました。
( https://scholar.google.com/citations?hl=ja&user=VDh7Y-MAAAAJ )
洋雑誌 ― Hypertension research ―
( Springer Nature 発行)
Adipocyte-specific deletion of adrenomedullin exacerbates high-fat diet-induced hypertension.
Oya M, Cho K, Inazumi H, Nishikimi T, Kuwahara K, Minamino N, Nakagawa Y, Kinoshita H, Moriuchi K, Yanagisawa H, Kanamori T, Minami T, Nishi E, Kangawa K, Nakao K, Ono K.
Hypertens Res. 2026 Sep 11. doi: 10.1038/s41440-026-02795-2.
(impact factor 5.0)
血管作動性物質Adrenomedullinが脂肪細胞にも高発現していることを以前に報告し、その病態生理学的意義を明らかにするために、脂肪細胞特異的にAdrenomedullinをノックアウトしたマウスを作成し、その意義について報告した。高度脂肪食負荷で肥満と高血圧が誘発され、Adrenomedullinノックアウトマウス群では対照マウスと比べて血中濃度が有意に低くなり、血圧上昇が有意に高かった。これらの結果から、肥満時に脂肪細胞で産生されるAdrenomedullinは血中濃度の増加に寄与し、血圧を低くする方向で働いていることが示唆された。
洋雑誌 ― Nature communications ―
( Nature Pub. Group 発行)
Endothelial C-type natriuretic peptide/guanylyl cyclase-B signaling prevents pulmonary arterial hypertension
Yanagisawa H, Kuwahara K, Nakagawa Y, Moriuchi K, Kinoshita H, Inazumi H, Kanamori T, Nishikimi T, Oya M, Nakao K, Ueda Y, Nakamura D, Shimizu K, Yoshie K, Tanaka S, Nakajima D, Sakanoue I, Yasoda A, Nakao K, Kimura T, Ono K.
Nat Commun. 2026 Mar 17;17(1):2331. doi: 10.1038/s41467-026-70139-2.
(impact factor 18.1)
CNPはナトリウム利尿ペプチドファミリーに属するリガンドの1つで、血管内皮、骨、脳から多く産生される。今回、血管内皮特異的にCNPをノックアウトしたマウスを作成し、肺高血圧における意義について検討した。肺高血圧を発症したマウスでは、呈さないマウスと比較して、肺におけるNPP-CおよびNPR-Bの発現が低下していた。肺高血圧モデルにおいて、内皮特異的CNPまたはNPR-B特異的ノックアウトマウスは、対照マウスと比較して、より重度のPHを呈したが、一方、平滑筋細胞特異的NPR-B特異的ノックアウトマウスではこのような変化は認めなかった。CNPの投与は、対照マウスおよび平滑筋特異的NPR-BノックアウトマウスにおけるPHの発症を抑制したが、内皮特異的NPR-Bノックアウトマウスではその効果は認めなかった。また、CNPの投与は、対照マウスおよび平滑筋特異的NPR-Bノックアウトマウスにおける肺高血圧の発症を抑制したが、内皮特異的NPR-Bノックアウトマウスではその効果は認めなかった。以上のことから、血管内皮におけるCNP/NPR-Bシグナルは肺高血圧の発症に対して重要な予防的役割を果たしており、肺高血圧に対するCNPの治療薬としての可能性が示唆された。
洋雑誌 ― Journal of the American Heart Association ―
( Wiley-Blackwell 発行)
Perspectives on C-Type Natriuretic Peptide in Cardiometabolic Disease
Goetze JP, Yanagisawa H, Kinoshita H, Burnett J Jr, Nyberg M, Nishikimi T.
J Am Heart Assoc . 2025 Dec 16;14(24):e046011. doi: 10.1161/JAHA.125.046011.
(impact factor 6.0)
CNP(C型ナトリウム利尿ペプチド)の最近の研究の流れについて総説での報告を行った。CNPは最初脳組織において発見・同定されたが、血液内での変化の由来は主に血管内皮細胞で行われている。従って、CNPは血管機能の恒常性を維持する局所因子として捉えるべきです。CNPは構造的にANPやBNP(A型およびB型ナトリウム利尿ペプチド)と類似していますが、その主要なシグナル伝達経路は特異的な膜結合型受容体NPR-Bを介するものであり、ANPやBNPとのクロストークは生じません(ANPやBNPは膜結合型受容体NPR-Aを介する)。そのため、心臓由来のANPやBNPからの干渉を受けることなく、CNPの発現や作用を特異的に標的とすることが可能です。こうした観点から、我々はCNP系を、心血管代謝疾患、高血圧、糖尿病において、合併症や心不全の発症前に介入を行うための、これまで十分に注目されてこなかった標的として提示する。この可能性を最大限に引き出すべく、我々は、ヒトのin vitroおよびex vivo系、実験的医学アプローチ、ならびにヒトコホートデータの活用に焦点を当て、本分野への関心が再び高まることを期待しています。
錦見院長は、心臓血管系などの研究を約40年続けており、これまでに英文論文も200部以上発表しています。


